IbarakiI - Japan

変木（へんぼく）とは銘木業界の言葉であり、その名の通り「変な木」である。
面白く曲がりくねった木、複雑に凸凹した木、不思議な穴のある木。
森の中には素直に真っすぐ成長した木々の中に、希少な「変な木」がまぎれて生息している。
特殊な環境、過酷な環境、突発的な自然災害などの影響をうけて突然変異した特殊な木であり、昔からお茶室などの数寄屋建築に好んで使用されてきた。
人工的に作り出すことのできない偶然の産物は人々を長く楽しませる特別な力をもっている。
　この欅は太い幹が二股に分かれた後に再び合体して一本の幹に戻るという不思議な形をしたまさに奇跡的な変木である。
　恐らく二度と出会うことないこの不思議な形のベンチを観察し、細部を撫で、どのような形で森の中に立っていたのかを想像しながら座ってくつろいでいただけたらと思います。